フィラリア症について

フィラリア症とは犬の心臓内にフィラリアという虫が寄生し様々な障害を起す疾病です。
この虫は一見素麺のような虫で長いものでは28cmもあります。
感染経路は蚊が媒介するものであり、心臓内に生息する親虫はミクロフィラリアという子虫を常時産み、
その子虫は血流に乗って身体の中をめぐり、蚊に吸われるのをひたすらに待ち続けます。
何故かと言うと、この子虫は自力では成虫になれないからです。とても不思議なメカニズムです。
蚊に吸われて蚊の体内に入って初めて感染子虫というものに成長し成虫になる力を有します。
そして再度蚊が吸血する際に犬の体の中に入り込み、そしてその感染子虫は心臓に到達し成虫に成長。
そして又ミクロフィラリアをどんどん産むというシステムです。
蚊に指される部分は鼻、目のフチなど毛の生えていない場所です。
寝ている時に刺される場合が多く、結局自分で自分にどんどん感染させてしまうというケースが多いようです。
心臓にフィラリアが寄生すると血液の循環が悪くなって肝臓、腎臓、肺など多くの臓器に異常をきたし、
特に小型犬は心臓も小さいので少数寄生でも重い障害を起してしまいます。
大袈裟でなくフィラリア症は犬達の死因のトップを飾る病気です。
10年以上前はこの病気を防ぐ為に1日に1回予防薬を投薬せねばなりませんでした。蚊の生息する期間、毎日です。
でも現在は半年有効な注射もあるし1ヶ月に1回の投薬で完璧に体内に侵入した感染子虫を100%駆除できます。
有効な予防手段をかかりつけの獣医師に相談してしっかりこの怖いフィラリア症から犬達を守ってあげましょう。